試験監督のバイトが無くなる?AI試験監督に仕事を奪われる理由

試験監督のアルバイトは、時給が悪くないわりに楽なので、人気のあるバイトです。
そんな試験監督の仕事が、AI(人工知能)に奪われるかもしれません。

この記事では
「なぜ試験監督の仕事がAIに奪われるのか?」
を解説します。

この記事を読めば

  • なぜ試験監督の仕事がAIに奪われるのか
  • 人工知能の試験監督「AI試験監督」はどんなことができるのか

などがわかるようになります。

どんな時代・どんな仕事でも、人は新しいテクノロジーと無関係ではいられません。
いま試験監督のバイトをしている人も、AIなどの影響は受けます。
これを機に試験監督以外のバイトも探し、リスクを減らすなどの対策をとった方が良いかもしれません。

AIによって試験監督のバイトがなくなる理由

AIによって試験監督のバイトがなくなる。
この理由を説明する前に、まず試験監督の仕事内容をチェックしましょう。

バイト情報サイト「タウンワーク」に、試験監督のバイトの仕事内容が掲載されています。

・受験者を試験会場まで誘導・案内
・試験会場の設営、準備(必要があれば)
・受験票の顔写真と本人の確認
・試験前に試験の概要を説明
・答案の準備、配布、回収
・試験中は適切に見回る監督業務
・問題用紙に修正があれば、受験生に告知・伝達する
・回収した答案の枚数確認

引用元:試験監督バイトは実際どうなの?楽なの?キツい?  仕事内容・時給・シフト・メリット・デメリット・体験談・評判なども紹介

けっこう仕事内容は多いですね。
しかし、これらの仕事はすべて無くなろうとしています。
これには二つの理由があります。

二つの理由とは

  • 試験のリモート化
  • AI試験監督の登場

です。
それぞれを解説します。

「リモート試験」によって自宅が試験会場になる

ふつう、試験などは指定された会場で実施されます。
試験監督をする人も会場に集まりますよね。
しかし新型コロナの影響で、安全な試験会場を確保することが難しくなっています。
もし会場でクラスターが発生してしまったら大変ですものね。
そこで、試験を開催している組織・企業が検討しているのが
「リモート試験」
です。
ひとことで言うと
「在宅で受けられるオンライン試験」
ですね。

リモート試験では、パソコンやipadなどのインターネット接続端末をつかい、自宅から試験を受けることになります。

https://www.fore-sights.net/online-test-aiproctor-merit/

もし在宅で試験が受けられるなら、会場はいりませんよね?
オンラインなので、試験の答案用紙もなくなります。
会場と答案用紙が不要になったとき、試験監督の仕事はどのように変化するでしょう。

さきほど紹介した試験監督の仕事内容を思い出してください。
この中の

  • 受験者を試験会場まで誘導・案内
  • 試験会場の設営、準備(必要があれば)
  • 答案の準備、配布、回収
  • 回収した答案の枚数確認

これらの仕事が無くなると思いませんか?

  • 会場
  • 紙の答案

が無くなるだけで、8種類あった試験監督の仕事のうち、半分の4種類は消滅するのです。

「AI試験監督」が試験監督の仕事をしてくれる

リモート試験により、試験監督の仕事のうち50%が無くなりました。
人の試験監督の、残りの半分を仕事を見てみましょう。

  • 受験票の顔写真と本人の確認
  • 試験前に試験の概要を説明
  • 試験中は適切に見回る監督業務
  • 問題用紙に修正があれば、受験生に告知・伝達する

残念ながら、これらの仕事も消滅の危機です。
人よりも「AI試験監督」の方が、これらの仕事が得意だからです。

それぞれの仕事がどのようにAIにとって代えられるかを補足します。

顔認証による本人確認はAIの得意分野

まずはじめは「本人確認」です。
AIの試験監督には「顔認証(かおにんしょう)」という技術があります。
これにより、受験者本人かどうかを確認できるのです。
「顔認証」という言葉はあまり聞いたことがないかもしれませんね。
顔認証とは、簡単に言うと
「顔と顔を照らし合わせて、本人かどうかを確認する技術」
のことです。

マッチングアプリなどでも顔認証は行われていますよね。
マッチングアプリの場合は

  • プロフィールの写真
  • 免許証やパスワードの写真

このふたつの顔をくらべ、同一人物かを判定します。

AIは、この「顔認証」が得意です。
人の試験監督の仕事である

受験票の顔写真と本人の確認

などは、まさにAIの得意分野です。

日経新聞の取材によると

目や鼻、口、眉毛などの形や配置など顔の特徴を細かくデータ化して照合する。他人のそら似や兄弟、双子も識別できて、NECの場合、エラー率はわずか0.4%だ。

引用元:進化する顔認証を体験 マスク・眼鏡つけても「本人」

双子でも見分けることができるというから驚きです。

リモート試験なら、試験を受ける当日に

  • 受験票の顔写真
  • WEBカメラにうつる顔

が一致するかどうか、簡単に確認できそうですね。
だから、人が本人確認は人がおこなう必要はありません。
AIは双子で替え玉をしたとしても見抜いてしまうのです。

AIが本人かどうかを確認する

何かを正確に伝えるのは人よりもAIが得意

残った三つのうち

  • 試験前に試験の概要を説明
  • 問題用紙に修正があれば、受験生に告知・伝達する

この二つはどうでしょう。

顔認証と同じで、文字を音読することはAIの得意分野です。
AIは

  • 文章を間違えることなく音読する
  • 人に聞き取りやすい音声を出す

ことが上手です。

さいきんは、電車の車内放送をAIが読み上げることもあります。
産経新聞のJRへの取材記事を引用します。

運行を管理する部署が「お客さま救護の影響で、一部列車に遅れが出ています」などの文章を作成して車掌の携帯端末に送り、車内で放送する。
 JR東日本によると、4月に導入したところ乗務員の業務が効率化され、乗客への対応に時間を割けるようになったという。
 AIは500程度の例文を基に学習し、入力した文章を自動で読み上げる。新たな文章を録音する必要はない。東芝側は家電の操作案内やニュース原稿のアナウンスなどにも利用を広げたい考えだ。

引用元:AIが車内放送読み上げ 東芝子会社開発、JR東が採用

リモート試験の場合、オンライン上のサイトが会場です。
だから、伝えたいことがあればサイト内ですぐ伝えることができます。
音声だけでなく、画面にテロップなどを出して伝えることもできそうですね。
とうぜん、AIならテロップを正確に画面上に出すことができます。

以上の理由から

  • 試験前に試験の概要を説明
  • 問題用紙に修正があれば、受験生に告知・伝達する

この二つに関しても、人よりもAIの方が得意そうですね。

AIはカンニングなどの不正の監視もできる

試験監督の仕事のうち、最後に残ったのは
「試験中は適切に見回る監督業務」
です。
つまり、カンニングなどの不正をしてないかを監視する仕事ですね。

リモート試験の場合は、WEBカメラで受験者の様子がうつります。
AIはこの動画をみて、不正をしていないかの監視ができます。
具体的には

  • 視線の動き
  • 手の動き
  • 姿勢
  • パソコンの操作ログ

などを見て、不自然な動作がないかをAIは確認します。
※AIによって分析項目は異なります
そして、もし受験者が妙な動きをしたら人にそれを知らせる仕組みです。
つまり、
AI × 人間の目や感覚
で不正を見抜くのです。

さすがにカンニングなどの不正の監視はAIだけでは完結しません。
やはり、最終的な判断は人間が責任をもっておこなうことになります。
ただ、監視のために必要な人の試験監督の数が大きく減るのは間違いありません。

試験監督の仕事がすぐに無くなるわけではない

ここまで、試験監督の仕事がAIによってなくなっていく理由を説明しました。
試験監督の仕事内容は悪い意味でAIと相性がよく、無くなっていくのにも理由があることがわかったと思います。

けれど、大事なことをまだ伝えていません。
それは
「試験監督の仕事がAIに奪われるまでには時間がある」
ということです。

そもそも、試験監督の仕事が奪われる大きなきっかけは新型コロナです。
新型コロナが収束すれば、ふだんの試験に戻るはずです。
けれど、戻ったとしても安心できません。
試験を開催する組織・企業が「リモート試験」の便利さに気がついたからです。
だから、もし新型コロナが収束したとしても、試験のリモート化はすこしづつ進行するはずです。

それに

  • リモート試験
  • 試験監督AI

は、まだ始まったばかりです。
これからどんどん試験に導入されるでしょうが、さまざまな問題が起きるはずです。
だから、急にすべての試験で試験監督AIが導入されるわけではありません。

もしあなたが試験監督のバイトをしているなら、おそらくこれから求人数はすこしづつ減ります。
結果として試験監督のバイトから得られる収入は減るでしょう。
だから、対策が必要です。

試験監督と似たような仕事をしたら、同じようにAIによって仕事が奪われるかもしれません。
だから、おすすめなのは

  • 手先をつかう細かい作業をする仕事
  • 単純ではない肉体労働
  • 思考能力をつかう仕事

などAIやロボットができない仕事をすることです。
試験監督の収入に頼らず、収入を分散させて、リスクを避けましょう。