臨床心理士は仕事内容として、
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対人カウンセリング
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休職中の方への社会復帰の支援
などを行う仕事です。((勤務先によって違いはあります。))
なので勤務先としては多くの人が集まるような場所で働くことになります。
この記事では
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臨床心理士の就職先
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臨床心理士の求人情報を探す方法
などについて解説したいと思います。
臨床心理士の就職先について
臨床心理士は信頼度が高い資格ですし、心理学の知識を活かして人をカウンセリングできる能力は重宝されます。
さらに、日本ではうつ病などのメンタルヘルスに関わる病気にかかる人が増えています。
少子高齢化が進むいま、働き手のメンタルヘルスはとても重要です。
このような状況なので、幅広い業界で臨床心理士の有資格者は求められています。
例を挙げると
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教育:学校(スクールカウンセラー)、
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医療:病院、クリニック
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司法:裁判所、鑑別所
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産業:一般企業(産業カウンセラー)、
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福祉:児童相談所、福祉施設
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インターネット:オンラインカウンセリングサイト
このように営利団体から教育機関、さらには公的機関からネットまで勤務先はバラエティに富んでいます。
この中でも教育と産業の分野では臨床心理士のニーズが高く、それぞれ
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教育:スクールカウンセラー
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産業:産業カウンセラー
という職種で募集があります。
就職せずにカウンセラーとして独立するという方法もある
臨床心理士の資格を活かして様々な分野で活躍した知識・経験があることが前提ですが、カウンセラーとして独立・起業するという方法もあります。
この場合は
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個人事業主として登記
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法人(株式会社)として登記
などの方法があります。
しかし、
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事務所の用意
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カウンセリングできるスペースの用意
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(法人なら)設立費用や資本金の用意
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お客さんを集客する知識や方法
などが必要になりますので、
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カウンセリングの仕事が未経験
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何も計画が無いままただ独立したいと思っている
などに該当する方にはあまりおすすめできません。
就職先や求人情報の探し方
臨床心理士の資格保有者を探している企業や組織はインターネットなどから探すことができます。
しかし、臨床心理士専門の求人情報サイトでめぼしいものはありません。
よって求人情報をネットから探すときは一般の求人・転職情報サイトから探します。
サイトからキーワード検索で
「臨床心理士」
と打ち込めば臨床心理士の資格を求める企業や組織が見つかります。

求人情報の検索結果
しかし、臨床心理士の資格保有者数の割には就職先が少ないので就職先を探すのは簡単ではありません。
これはカウンセラーの需要が無いということでなく、臨床心理士の資格保有者の数が現場の需要よりも高いことによって生じていると言われています。
ここ最近の資格合格者数を見ると
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2016年(平成28年):1,623人(合格率は62.9%)
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2015年(平成27年):1,601人(合格率は61.8%)
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2014年(平成26年):1,610人(合格率は60.4%)
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2013年(平成25年):1,751人(合格率は62.4%)
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2012年(平成24年):1,663人(合格率は59.1%)
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2011年(平成23年):1,661人(合格率は60.6%)
このように毎年コンスタントに増えています((日本臨床心理士協会HP内の「資格取得者の推移」を参考にしました。))。
なのに日本人の人口や労働人口は減少しています。
だからどうしても
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スクールカウンセラー制度の拡大
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個人が予防のために受けるカウセリングの普及
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カウンセリングの健康保険の適用
などのような外的要因が無いと就職先は増えません。
知人の紹介がおすすめ
今のところ、地道ですが効果的とされているのが臨床心理士どうしで横のつながりを持ち、仕事を紹介してもらうことです。
臨床心理士の資格保有者数は増えています。
なので資格の信頼性は高くても、たくさんの数がいると少ない枠の取り合いになってしまいます。
しかし、募集する側も信頼できる臨床心理士からの紹介の場合は優先して採用してくれるようです。
だからもし臨床心理士として働いている友人・知人がいたら
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自分が就職先を探していることを伝える
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よい就職先を知っていたら紹介するよう依頼してみる
などの行動をとると仕事を紹介してもらえる機会が増えるかもしれません。